3文(もん)コラム by BON局長

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[独立70周年記念コラム]経緯が持つ複雑系(complex system)の威力

 

  

 

金九先生に会った一人の若者の経緯(いきさつ)


  ある日、一人の若い同胞が金九先生に会いに上海に訪ねてきました。

  彼に先に会った金九先生の秘書は、彼が日本から来たけれど、日本語と韓国語を混ぜて書くし、臨時政府を仮政府という日本式呼称で呼ぶなど、言動が疑わしいといって、金九先生に会わないように頼んだそうです。しかし、金九先生は危険を甘受し、この若者に会います。若者は、自分が日本に渡って貧困と病気だけを得て上海に来るようになったことや様々な困難な状況を話しながら、自分の面倒を見てくれるよう頼みます。

「私の年齢は30歳です。今後、また30年を生きるとしても、過去の半生の生活で放浪生活を味わったことに比べれば、老いた生活にどんな楽しみがあるでしょうか。人生の目的が快楽だとすれば、30年間、肉体では人生の快楽を大体味わったので、これからは永遠な快楽を企てるために我が国の独立事業に献身することを目的として上海に来ました。」  -「金九先生の白凡逸志」より

  金九先生はみすぼらしい外見とたどたどしい口調の中から、彼の真意を見てとり、当時としては大金をぽんと渡して、生活を世話し、一員として受け入れます。

「一昨日、私は先生がボロボロになった服の胴巻きの中から多額の金銭を取り出してくださったのを受け取る時、涙が出ました。なぜなら、私は数日前に民団事務所に行ってみたら、従業員たちがご飯を抜いている様子で、私がお金を出して麺を買って一緒に食べたことがあり......別れの挨拶をしながら思いも寄らなかった札束を下さるので、法曹界の外に一歩も踏み出せない先生が、私がこのお金を持って行って勝手に使ったら、お金を取り戻しには来られないでしょう。さすが英雄の度量です。私の一生で、このような信任を受けたのは、先生からが最初で、最後です。」  -「金九先生の白凡逸志」より

   若者は身分を隠すために日本人の印刷工場などで働きながら独立のための旗揚げを計画します。とうとう1931年の冬、金九先生の前で日本の天皇を殺すことを約束し、手榴弾2つを受け取って、それを持って日本に渡ります。そして、1932年1月8日、日本の天皇ヒロヒトが満州国皇帝溥儀と一緒に東京郊外にある練兵場で記念式典を終えて帰る途中、彼に向かって手榴弾を投げ飛ばします。手榴弾は外れてしまいます。日本の天皇暗殺に失敗すると、若者は太極旗を取り出し、大韓独立万歳を叫び、現場で逮捕されます。逮捕された後、天皇を暗殺しようとしたので、彼が受けることになった拷問の強度がどうだったでしょうか。しかし、背後の人物である金九の名を最後まで明かさず、死ぬ瞬間まで堂々とした姿を見せてくれたそうです。その年の10月に非公開裁判で死刑を宣告され、市ヶ谷刑務所で殉国します。その若者がほかならぬ李奉昌烈士です。
 
  金九先生との小さな経緯が李奉昌烈士を生み、このような経緯が交じり合って、結局、祖国の独立を成し遂げた偉大な歴史になりました。



小さな経緯から起こる偉大なこと


  ある人が言ったように、人間の体は、原子、分子で構成されていますが、人間の人生は「経緯(Story)」で構成されているというのが正しいです。この経緯は、必ずしも大層で偉大な話ではありません。金九先生が自分の命をかけて火に飛び込んで李奉昌烈士を救ってあげた、それ程の経緯があったのではありません。会えない可能性のあった状況でかろうじて面談が実現したこと、そして気の毒な事情を聞いて真心のお金を渡したという...個々の構成要素に分けて金九先生との経緯を見てみると、その経緯が激しい拷問に対しても死ぬ瞬間まで毅然とした烈士の姿を維持させた原動力になったと見ることは難しく思われます。二人の出会いの中で、両者が直面している様々な状況や要因が複雑化して作用しながら、つまり「複雑系」効果を通じて偉大な歴史が誕生したと見るべきです。

  複雑系(complex system)とは、個々の構成要素一つ一つに対してすべて理解したとしても、各構成要素の結合体である「全体」に対しては、また全く別の理解が必要であり、また、ある場所で起こった小さな出来事がその周辺にある様々な要因に作用して、それが複合化し、より大きな影響力を持つようになって、遠く離れた場所で全く異なる性格の出来事を引き起こしうるという意味の言葉です。化学反応(Chemistry)というものが、これと同じです。たとえば、砂糖と塩と水を混ぜると(1 + 1 + 1 = 3)、甘い味、塩辛い味がする水になりますが(物理的反応)、ある粉とある粉を混ぜて液体を落とすと「爆発」が起きます。このようなことが化学的反応です。



経緯が愛である偉大な天の歴史

  このような化学反応の代表的な場合が男女間の「愛」です。ドラマでも女の主人公が書類の束を持って歩いている途中で落としたものを男の主人公が拾ってあげながら互いの指が触れて、すぐに二人の目が合うという至極平凡な「経緯」が、一生、命をかけて守られる「愛」として爆発するというようなことです。

  愛の出発点は、「経緯」です。だから経緯はすなわち愛です。

  神様と聖霊様と御子も私たちとの極めて「小さな経緯」をもって(経緯の「複雑系」を通して)「雄大で偉大な」愛の歴史につくっていかれます。

  当代歴史は経緯が爆発する歴史です。だから、愛が爆発する歴史なのです。まさにこのような私たちの小さな経緯(Story)が、新しい時代の御言葉(Words)と共に千年間続けて伝えられることでしょう。




 

 



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날짜
2015/08/19