その方が創られた世界を生きていながら
その長くて長い話が全部終わるまで
どうしてそこまで神様の「か」という一文字が
出てこないのか
それでもやはり
神様は哲学の根源
救いの根源、命の根源なのに
どうして本一冊が全部終わるまで
イエス様の「イ」という一文字がないのか
だから死んだ対話、死んだ話、死んだ本だ
そういう本は書く人も頭が痛く
そういう本は読む人も頭が痛い
その長い対話が全部終わるまで
どうして対話の根源者でいらっしゃる
神様、イエス様の話が
一言もないのか
だから口だけが痛く 虚（むな）しさだけが残る
霊魂のない体のように
肉体だけ ごろごろ
胴体だけ ごろごろ
口だけ ぺちゃくちゃ
この端からあの端まで
千里 万里まで
最後が見えないぐらい文字ばかり書いたのだな
だから死ぬ時まで
読んで学んで論じても
いつも虚無、困苦、苦悩
人生のつらさに陥り
見ることに目だけが痛く
話すことに口だけが痛い
万物の根源者、万物の存在者である
神様を必ず入れなくては……
文章の中で「その方」を語る人
生の中で「その方」を表す人
その人は、たとえ体が地上にあっても
天の人だ
そのような生を生きる人
聖者の生を生きる人だ
Translated by Kimata
