人生
この世に来る時には順序があっても
この世を去る時には順序がないのだな
人生
百年を生きてももっと生きたいものなのに
寿命前に逝(ゆ)く人は
どれほど心を焦がし悲しむだろうか
肉体を着て生きることができなかった残りの人生
魂と霊になって
情が移ったこの世を
天人のように
天と地をふわりふわりと飛びながら
甲斐を持って生きなくては
ああ、人生
その行く道があまりにも険しかったようだ
そうだ そうだ そうだとも
あまりにも険しい絶壁の道ならば
天下の剛力(ごうりき)だとしてもそれ以上は進めないだろう
人の命は朝露のようで
人の命はハエの命と同じだから
ああ、虚しいこの世
あの世は永遠な世界
この世はこの向こう側の村
あの世はあの川の向こう側の村
ああ、すべて分かってみれば
川の向こうの村に運命を移しただけで
あの世もこの世も
すべて同じ世界だ
だから人生は行ったり来たり
あの世からこの世に来ては
またこの世からあの世に行く
行ったり来たりする
世界なのだな