[エッセイ]
使いもしないのにもったいなくて捨てられない物は、
ひょっとしたらまだ捨てられていない私の余計な意地と我執ではないだろうか。
最近不必要なものを最小化して、単純ながらも簡潔な生活を追及するブームが起こっているという日本社会のニュースを見たことがある。
ある日本人のクローゼットには、季節に合わせてすぐに取り出して着られる服が数着あるだけで、冷蔵庫にも何食分かが入っているだけで、他は空いていた。
私の鞄を覗いてみたら必要な教科書、ノートと筆記用具、それとすぐには使わないが一度くらいは使いそうなノリ、ハサミ、爪切りなどが鞄のあちこちに場所をとっていた。
いつか一度くらいは使いそうで捨てられずに貯めておいた物も私の部屋にあった。
私があまりに細かく、準備が徹底していてそうだろうと思っていたが、そうではなかった。
暮らす中で、捨てて空けなければならないことがたびたびある。
その中には物もあるが、私たちの心の中に不必要に場所をとっているもの、捨ててしまいたい自分の短所、習慣がある。
使いもしないのに、もったいなくて捨てられない物は、ひょっとしたらまだ捨てられていない私の余計な意地と我執ではないだろうか。
空けなければならない私の矛盾が何かをじっくり考えてみる。
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- 날짜
- 2016/10/26
