ひよこ科学者の科学コラム。科学を時代の御言葉で再びスポットライトを当ててみる新概念の科学コラム。
地球の磁気圏 part2
地球の防御膜
地球は、宇宙の有害な粒子から
生命を守ってくれる保護装置を備えている。
地球は巨大な磁石
太陽は、光と熱以外に、熱い高エネルギー粒子を四方に放出し、地球の生命体に莫大な脅威をもたらしている。幸いなことに、地球は、生命体を高エネルギー粒子から守る防御幕を備えている。もしこのような防御幕が無かったとしたら、高エネルギー粒子が直接降りかかってきて、生命を燃やし尽くしてしまったことだろう。
地球は巨大な磁石であり、周辺の宇宙空間に磁場を広げている。防御膜の役割をするのが、まさにこの磁場である。宇宙から入ってくる有害な高エネルギー粒子は、大部分プラス(+)あるいはマイナス(-)電気を帯びているが、このように電気を帯びている粒子は、磁場を突き抜ける時に大きな力が加わるため、地球に入ってくることができないのだ。
アメリカの天文学者ヴァン・アレンは、地球の磁場に閉じこめられている高エネルギー粒子の領域を発見した。この領域は、発見者の名前にちなんで「ヴァン・アレン帯」と呼ばれている。この領域は、内層と外層の二つの領域から構成されており、内層に閉じこめられている粒子は、外層に閉じこめられている粒子よりもはるかに高いエネルギーを持つ。